子宮がん検診
子宮頸がんについて
日本では、毎年15,000人もの女性が新たに子宮頸がんにかかっており、特に20~30歳代の若い女性に子宮頸がんが急増しています。 死亡数も年間3,600人と、先進国の中ではとびぬけて多いです。
しかし定期的に検診を受けていればがんになる前の段階で診断することができますので、定期検診をご案内しております。
子宮頸がんの原因
子宮頸部にヒトパピローマウイルス(HPV)が、長期に渡り付着(持続感染)することで子宮頸がんになります。
つまり性行為で感染します。
子宮頸がんの検査
子宮頚部の
細胞診検査
HPV感染
に関する検査
子宮頸がんの検診(スクリーニング)の目的は子宮頸がんのみを見つけることではありません。子宮の入口部分に異常が無いかを調べます。
また子宮頸がんは、性行為をして感染から発症まで3~5年以上かかりますが、ほとんど自覚症状がないため、定期的な検査が必要です。
検査費用
検査内容 | 費用 |
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子宮頸部細胞診 |
4,400円 |
HPV高リスク検査(ハイブリットキャプチャー法) |
3,300円 |
HPV - DNA型判定検査(HPVジェノタイピング) |
8,800円 |
現在、スクリーニング(検診)には2つの方法があります。
子宮頸部の細胞診(液状化検体・LBC法)
子宮頚部の細胞の表面をこすって採取した細胞の形態(形の変化)を調べる検査です。
結果はベセスダシステム(国際的な基準の報告表現)で6つに分類されます。
NILM | 陰性(非腫瘍性所見、炎症) |
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ASC-US | 意義不明な異形扁平上皮細胞 |
LSIL | 軽度扁平上皮内病変 |
HSIL | 高度扁平上皮内病変 |
ASC-H | HISLを除外できない異形扁平上皮内細胞 |
SCC | 扁平上皮内がん |
検査結果
検査結果は7日後に書面をもってお渡し、医師がその内容を説明いたします。
ヒトパピローマウイルス(HPV)高リスク検査(ハイブリッドキャプチャー法)HCⅡ
子宮頸部の上皮細胞の中に高リスク型HPV-DNAがあるかどうかを調べる検査です。
子宮頸がんになるリスクが高いHPVのDNA 13種(16.18.31.33.35.39.45.51.52.56.58.59.68型)をグループ化しています。ただし、この検査が陽性(+)だったからといって子宮頸がんになるというわけではありません。また、最小の検出感度が高いので偽陽性が結果として出てしまう欠点もあります。
検査結果
検査結果は7日~10日後に書面をもってお渡し、医師がその内容を説明いたします。
子宮頸がん検査の流れ
図の中のマークをクリックすると詳細の説明がご覧いただけます
子宮頚部の細胞診 くわしく
子宮頚部の細胞の異常と病変の程度を調べる検査です。
NILM
異形成などの異常が無いということですが、炎症がある場合は検査結果に記載されています。
異形成(異形細胞)について
異形細胞とは細胞の形が正常細胞や、がん細胞ではないものをいい、その変化を異形成(異形変化)といいます。そしてこの変化にはHPV(ヒトパピローマウイルス)の高リスクタイプが原因しているのです。
ASC-US
軽度の異形の疑いがありますが、断定できないためHPV高リスク検査との併用が必要となります。
そしてHPV高リスク検査が陽性(+)の場合、LSILと判定され、陰性(-)の場合、炎症性変化のみと判定します。
高リスクHPV検査 くわしく
陰性(-)
陽性(+)
経過観察
(年1回の検診)
精密検査 コルポスコピー下生検 くわしく
疑わしい部分から組織を取り、顕微鏡で診断する検査です。
CIN1(軽度異形成)
異形細胞(図の青色部分)が子宮頸部の上皮の3分の1にとどまっている状態です。
CIN2(中等度異形成)
異形細胞が上皮の3分の2にとどまっている状態です。
CIN3(高度異形成・上皮内癌)
上皮の3分の2を超え上皮全層に異形細胞が及んでいる状態です。
上皮の層の形成や極性は乱れていますが完全に壊れてはいません。
要治療
6~12ヶ月ごとの細胞診
治療検討 または 4~6ヶ月後精密検査
精密検査 コルポスコピー下生検(病理組織検査CIN分類)
コルポスコピーとは膣拡大鏡を用いて子宮頚部の病変の局在と広がり具合、また病変の性質や強度を診断する検査です。
当院では子宮膣部をきれいに拭い、3%の酢酸をたっぷりと浸した綿球を軽く押し当てながら十分に酢酸で加工し、コルポスコピー下の所見を診断した上で、病変部位より1つずつ狙い生検を行い病理組織検査に提出します。
狙い生検をして進行具合を判定する検査を病理組織検査(CIN分類)といいます。
CINとは、異形成から上皮内がん(0期)までを全体的にまとめた子宮頸部の上皮内腫瘍のことをいいます。
CIN1 (軽度異形成) |
異形細胞(図の青色部分)が子宮頸部の上皮の3分の1にとどまっている状態です。 |
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CIN2 (中等度異形成) |
異形細胞が上皮の3分の2にとどまっている状態です。 |
CIN3 (高度異形成) |
上皮の3分の2を超え上皮全層に異形細胞が及んでいる状態です。 上皮の層の形成や極性は乱れていますが完全に壊れてはいません。 |
CIN3 (上皮内がん) |
がんとしての形態を持っている細胞が上皮の全層(図のピンク色部分)を占めていますが基底膜(図のオレンジ色部分)は超えていない状態です。 |
CIN3は高度異形成または上皮内がんの、はっきりした区別は術前の病理組織診断でも難しく、CIN3の手術療法には円錐形に切除した組織を複数に分画し、標本として病理学的検査を行うことが可能な方法が必要と考えられています。
そこで当院では谷口式LEEP高周波円錐切除法を行っております。
ヒトパピローマウイルス(HPV)DNA型判定(ジェノタイピング)検査
当院の検査法は、子宮頸管部の細胞の中から14種類の子宮頸がんになりやすいタイプのHPVゲノムの検出を行い、その型を判別していく検査です。
病理検査でCIN1とCIN2が判明した場合に行う検査ですが、ご希望があれば当院では自費8,800円で行うことが可能です。
当院が現在まで行ってきた約3500人の患者様の検査データや最近の報告を考えますと、14種類の中でも特に7種類(16.18.31.33.35.52.58)のDNA型でCIN2の場合では、5年以内に約40%の方が進行がんになっていくということが明らかになっています。また、この7種の中でもカクテルタイプ(例えば16と52、あるいは16と18と58)は悪化するスピードも確率も高いです。
診察について
診察時間につきましてはTOPぺ―ジのお知らせをご参照ください。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | ||
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第1,3,5 | 第2,4 | ||||||
10:30~ |
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15:00~ |
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担当医が異なるため各月のPDFファイルをご確認下さい。